はろるどの ふしぎな ぼうけん

うり坊

2010年06月26日 13:51

「はろるどの ふしぎな ぼうけん」
クロケット・ジョンソン(さく)
岸田 衿子(やく) 文化出版局




ひとすじの線で 世界が広がる。
線一本で 地平線にも 水平線にもなる。
線は世界を作る。
絵の世界の不思議さを楽しませてくれる。

シャレたアニメーションを観ているような気持ちになるお話です。

壁に絵を描きたくなった はろるどは 自分の絵の世界に
どんどん入っていきます。

壁の絵の落書きが 町を丘を山を海へとはろるどを導きます。
そして 私たちも導いてくれます。

何歳から楽しめるかなぁと考えてこの本を読んでみると
世界観がまだ完成していない時期だとどうなんだろう?
文字数とか 絵のシンプルさからいうと
小さい子でも 良さそうに 見えるけれど・・・。
でも 深く考えなくても 落書きを始めるような
時期に読み始めても その時期の受け止め方で
楽しめるのかもしれませんね。

*補足ですが・・・

今回この絵本を じっくりと読んでみて
この絵本の深さにやっと気付いて 感嘆しております。
一次元の絵本の世界に 二次元として人間がいて
その二次元としている人間を 一次元の絵の中に入れてしまうのです。
そして その絵の世界には 遠近法などで 二次元に見えるのです。
人間の世界が源なのか 絵の世界が源なのか
どっちがどっちに?と 不思議な感覚を味合わせてくれます。
絵の世界の可能性を シンプルな絵本で魅せてくれているんですね。



関連記事